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eBayがAIショッピングボットを利用規約で全面禁止、主要ECプラットフォームで規制強化の波

鈴木章広

鈴木章広

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2026/01/23

この記事のポイント

  1. eBayが利用規約を更新し「buy-for-me」AIエージェントを明確に禁止
  2. 大手ECプラットフォーム間でAI自律購買への規制が急速に拡大
  3. EC事業者は自社サイトのAIボット対策とポリシー整備が急務に

eBayが利用規約を大幅更新、AIショッピングエージェントを排除

eBay updates legalese to ban AI-powered shop-bots

eBay updates legalese to ban AI-powered shop-bots

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This establishment does not serve agents, says digital tat bazaar.

eBayは2026年1月20日、ユーザー利用規約(User Agreement)を更新し、AIを活用した自律型ショッピングエージェントをプラットフォームから明確に排除しました。EcommerceBytesの報道によると、新規約は既存ユーザーには2026年2月20日から適用されます。

今回の更新で追加された禁止事項は、「buy-for-me agents(代理購入エージェント)」「LLM-driven bots(大規模言語モデル駆動のボット)」「any end-to-end flow that attempts to place orders without human review(人間のレビューなしに注文を完了しようとするあらゆる自動化フロー)」を明示的に含んでいます。

なぜ今、AIボット規制なのか

この動きの背景には、急速に発展するAIエージェント技術への懸念があります。OpenAIの「Operator」やPerplexityの「Comet」など、ユーザーに代わってウェブサイトを操作し、商品を検索・購入できるAIツールが続々と登場しています。

Modern Retailによると、eBayは昨年秋に robots.txt ファイルを更新し、AIエージェントに対するガイドラインを静かに追加していました。今回の利用規約更新は、その方針を法的に明文化したものです。

興味深い矛盾:eBayとOpenAIのパートナーシップ

注目すべきは、eBay自身がAIエージェント技術に積極投資していることです。Digital Commerce 360によれば、eBayは2025年10月にOpenAIとの提携を発表し、「Operator」エージェントのテストパートナーとなりました。

eBayのCEO、ジェイミー・イアンノーネ氏は「エージェンティックコマースなアプローチは、オンラインでの発見とショッピングにおいて全く新しいチャネルを生み出す可能性がある」と述べています。つまりeBayは、承認された自社パートナーのAIエージェントは歓迎しつつ、未承認のサードパーティ製ボットは排除するという二重基準を採用したことになります。

robots.txtで主要AIプロバイダーをブロック

eBayの対策は利用規約の更新にとどまりません。Value Added Resourceの調査によると、eBayは robots.txt ファイルを更新し、以下の企業のボットを明示的にブロックしています。

  • Perplexity(AIサーチエンジン)
  • Anthropic(Claude開発元)
  • Amazon

一方で、Googleのショッピングボットはアクセスを許可されています。さらに、専用のカートサブドメイン(cart.ebay.com)では、すべての自動化エージェントがショッピングカートとのやり取りをブロックされています。

eBayのビジネス上の理由

eBayがAIショッパーを嫌う明確な理由があります。eBayはセラーから「ファイナルバリューフィー」と呼ばれる変動手数料を徴収しており、高価格で売れた商品ほど多くの収益を得られます。ボットがオークションに参入して商品を安く落札すれば、eBayの収益は減少してしまいます。

Amazon対Perplexity:法廷闘争へ発展

eBayの動きは業界全体のトレンドを反映しています。TechCrunchによると、Amazonは2025年11月、Perplexityに対して法的措置を取りました。

Amazonは、PerplexityのAIショッピングアシスタント「Comet」が自社の利用規約に違反していると主張。具体的には以下の行為を問題視しています。

  • ボットを人間のショッパーとして偽装
  • 自動ログインをGoogle Chromeブラウザと偽装
  • Amazonがブロック後、それを回避するアップデートをリリース

Retail Diveによれば、Amazonは北カリフォルニアで訴訟を提起し、「コンピュータ詐欺・乱用法」違反を主張しています。

これに対しPerplexityは「Bullying Is Not Innovation(いじめはイノベーションではない)」と題したブログ記事で反論。「これはAI企業に対するAmazonの最初の法的攻撃であり、すべてのインターネットユーザーにとっての脅威だ」と述べています。

Shopifyも同様のポリシーを導入済み

Retail TouchPointsによると、Shopifyは2025年7月にAIエージェントに関するポリシーを導入していました。robots.txt ファイルに「Robots & Agent policy」セクションを追加し、以下のように明記しています。

「Checkouts are for humans(チェックアウトは人間のためのもの)。自動スクレイピング、'buy-for-me' エージェント、または最終的な人間のレビューステップなしに支払いを完了するあらゆるエンドツーエンドのフローは許可されていません」

eBayの新ポリシーの文言がShopifyのガイドラインと酷似している点は注目に値します。業界標準が形成されつつあることを示唆しています。

EC事業者への影響と対応策

今すぐ検討すべきこと

1. 自社サイトのポリシー整備

robots.txt やユーザー利用規約にAIエージェントに関する条項を追加することを検討してください。Shopifyを利用している場合、デフォルトでボット保護が有効になっていますが、カスタマイズの余地があります。

2. 決済フローの保護

人間によるレビューステップなしに注文が完了しないよう、チェックアウトプロセスを見直してください。CAPTCHAや二要素認証の導入も有効です。

3. パートナーシップの検討

eBayがOpenAIと提携したように、承認されたAIエージェントとの連携は今後の競争優位性になる可能性があります。完全な排除ではなく、管理された統合を検討してください。

マーケットプレイス出店者への影響

eBayやAmazonに出店しているセラーは、AIボットによる不正購入や価格操作のリスクが軽減される一方、AIを活用した販売自動化ツールの利用にも制限がかかる可能性があります。各プラットフォームのポリシー変更を継続的に確認することが重要です。

まとめ

2026年は「AIエージェント規制元年」となりそうです。eBay、Amazon、Shopifyという主要ECプラットフォームが相次いでAI自律購買への規制を強化しています。

しかし、これは単純なAI排除ではありません。各社とも承認されたパートナーとの統合は進めており、「管理されたAI活用」と「野良ボットの排除」という二重戦略を採用しています。

EC事業者にとって、今後の焦点は以下の3点です。

  • ポリシーの明文化: 利用規約やrobots.txtでのAIボット対応方針の明確化
  • 技術的対策: 決済フローの保護と不正検知の強化
  • 戦略的パートナーシップ: 承認されたAIエージェントとの連携による顧客体験向上

AIエージェントと人間の購買行動の境界線をどこに引くか。この問いに対する各プラットフォームの答えが、2026年のEコマースの方向性を決定づけることになるでしょう。

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Agentic CommerceAIeBayRegulations

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